一人の少女が大きな桜の木の前で立ち尽くしていた。

彼女の名は朔羅<さくら>。その目の前に誇らしげに咲いている花と同じ名だった。

「桜は儚い花……。」

誰にむけるでもない、ただ自分へむける一人ごとのように口の中で呟く。

そして、目の前にある桜の木をそっと撫でた。慈しみを込めて、そっと頬を寄せる。

「……そして、罪深い花……。」

一筋の雫が少女の頬を濡らす。

朔羅は頬に零れ落ちた涙を拭うこともせずに、その場にしゃがみこんだ。

側にある桜の木に寄り添いながら……。










クラ
    サク










「朔羅、また屋敷を抜け出したんだって?俺が叱られたよ。ったく、こっちの身にもなっ

てくれ。どうぜまた神木のところに行っていたんだろうけど。」

呆れたような口調で朔羅に話しかける十八歳前後の男。

<うらな>という名を持つ彼は、彼女の付き人だった。

母親が他界してからというもの、朔羅の家には親戚の者が入りこんできた。

父親が早くに病死し、母親と二人で暮らしていた朔羅。面倒をみれば財産は手に入る。

しかも朔羅の家系、木璃<<もくり>の本家に伝わると言われる不思議な力までも、ものにできるかもしれない。

そんなものに目を光らせてこの大きな屋敷に入り込んでくる者は、決して少なくはなかった。

浦那はそんな親戚の者達の息子だった。

朔羅と歳が近いため、幼い頃にはお泊りまでし合った程に仲の良い関係だった。

だからかもしれない、彼女が親戚の者達を入れても抵抗しないのは。

「どうして、浦那が叱られるの?」

「朔羅の付き人だからだろ?」

「付き人なんて、いらないのにね。」

見張り役なんていなくとも、自分は逃げも隠れもしない。

財産は親戚中に配っても惜しくはない。

そう思ってしまうほど、朔羅はたった一人の肉親を失ったショックから、まだ立ち直れないでいた。

「心配なんだろ?お前には不思議な力が眠ってるって、信じて疑わない奴らばかりだから……。」

実際は違う。浦那の両親の考えはそんな事ではない。

朔羅と浦那に婚姻を結ばせ、自分達と不思議な力を持つという木璃本家の関係をより近いものにしたかったのだ。

その考えには浦那も薄々気づいてはいたのだが、浦那自身にとってはそんな事どうでもいい。

「私に、何の力もないって知ったら、皆はどんなにがっかりするでしょうね。」

窓の外を見ながら、朔羅はそっと呟いた。





木璃家に代々伝わる噂、不思議な力についての事を確実に知る者はいない。

本家の者は次々に命を落とし、今では朔羅だけが本家の血を受け継いでいることになる。

しかし肝心の朔羅はその力の事を誰からも聞いておらず、

親戚がこの屋敷に入って来て初めてその噂の事を知ったのだった。

その不思議な力というものは再生力を持ち、

最大限にまで引き出せば、死者を甦らせる事すらできるとも言われている。

もっとも、死者を一人甦らせるのには大人一人分の命が必要になるとも言われているため、実践させるものなどいないが。

木璃本家の周りを取り囲む家系をここまで信じこませるとは、昔から代々伝わる噂とは恐ろしいものだ。





「ねぇ浦那。」

外に出すのは心配だと言われ、学校に行く事すら止められた朔羅は今、勉強中だった。

問いかけは朔羅の答案に丸付けをする、今や家庭教師になりつつある人物に向けられたものだ。

「何?」

「私って、桜と同じだと思わない?」

勉強机代わりに置かれた小さな丸テーブルに視線を落とし、朔羅は静かに語り出す。

その表情は実に悲しそうだ。

「皆、私に希望を抱いてる。でも私にはそんな力ないから、一気に絶望にまで突き落とす

んだわ。春には皆に美しいとばかり言われている桜も、散ってしまえば何も残らない。私

も、その様になるんでしょうね。」

朔羅が幼い頃から毎日会いに行く神木もそうだった。木璃家の神木は桜の木だ。

春になれば、この屋敷から少し離れたところに立っていても人はいつだって傍にいる。

美しいと言い、目を離さない。しかし春を過ぎてしまえば誰も寄り付きはしないのだ。

彼女は、そんな桜と自分とを重ね合わせていた。

「確かに俺の両親やその周りの者はお前に力がないって知ったら、もういなくなるかもし

れない。でも、あの神木にだってお前がいるように、朔羅にだって誰か一人でもずっと傍

にいたいって思う奴はいるさ。」

大丈夫だ。まるでそう言うかのように、浦那は朔羅に言い放った。

それでもまだ不安そうな表情を浮かべる朔羅に、浦那は更に続ける。

「それに、桜は次の春にまた咲くんだってわかるから、希望が消えたりはしない。お前も

そうだよ。希望は消えたりしないんだ。」

朔羅はずっと俯いていた。だから気づかなかった。

浦那の表情が彼女を見守るように、優しげだった事に。





そして彼女に力などないと、気づかれるのはそう遅いことではなかった。

雨が降る中、やはり朔羅はいつものように神木の所へ来ていた。

いつも口ではいい加減にしろと言っている浦那も、実際に彼女を止めるような行動には移さない。

そのことに感謝はしながらも、朔羅は神木の元へ行くことをやめられはしなかった。

雨に濡れながら、朔羅はいつものように神木である桜の木に寄り添う。

自分の屋敷ですら心の休まる場所がない彼女にとって、この場所だけが憩いの場であった。

暗い空に少しの光が見える。その光が何なのか伝えるように、天が音を鳴らす。

この付近で一番大きな木だ。雷雨である今、雷が落ちてきてもおかしくはない。

しかし朔羅は、神木に寄り添ったまま離れようとはしなかった。

死んでも構わない。そう思えるほど、彼女の神木に対する感情は強かった。

「朔羅!!何してるんだ!!」

他の木よりも立派に立ち誇る桜に寄り添う彼女を見て、一人の人物が大きな声で叫んだ。

誰も来ないはずの場所に来たのは、いつも朔羅の傍にいる人、浦那だった。

彼はすぐさま朔羅の元へ駆け寄ると、持ってきたのであろう毛布で彼女を包み、自分の傘に入れる。

「何月だと思ってるんだよ。風邪引くぞ?しかもこんな雷雨の中、神木に寄り添うだなんて……。」

雷に打たれる事を心配して、浦那はすぐさま朔羅を神木から遠ざけた。

そして、更に持って来ていたタオルで朔羅の頭を拭いてやる。

朔羅はそうされている時でさえ、ずっと桜の木を見つめていた。

そんなときだった。

強い光が天から一筋の線を描くように、神木へ落下する。

すさまじい音を立てながら、その光は一瞬に消え去って。

朔羅はその様を見て、無意識に駆け出しそうになっていた。

「止めろって!!まだ帯電してるんだから!!」

落雷の恐ろしさに怯える暇など、浦那にはなかった。

桜の木に駆け寄ろうとする朔羅の腕を掴むのに必死になる。

体中で桜に駆け寄ろうとする彼女の力も、やはり男である浦那にはかなわなかった。

しかし何とか駆け寄りたい朔羅は、浦那に必死に叫んだ。

「だって、桜が!!」

自分と重ねていた桜に、雷が落ちたのだ。そのまま離れるなんて出来やしない。

朔羅がそう思っている事など、彼女の行動を見れば一目瞭然だ。

そんな気持ちが浦那にも伝わってくるから、彼は安心させるためにも言葉を紡いだ。

「大丈夫だ、木の中心に落ちたわけじゃない。枝が数本折れただけだ。この木が、そんな

に簡単に死ぬわけないから。」

神木とまでなった木だ。冷静に考えてみればそうかもしれない。

確かに中心を裂くように雷が落ちたわけではない。

しかしそんな事が考えられないほどに、朔羅は動揺していたのだ。

このままにしておくわけにはいかない。

そう考えた浦那は、朔羅を抱えて無理やり連れ帰った。





「神木の枝が折れた!?」

屋敷に帰りつくなり質問攻めにあった浦那は、親戚中が集まる中でその事を説明したのだった。

誰も朔羅の心配をするよりもまず先に、神木の方が大切なのだと判断したようだ。

その事により、朔羅自身よりも財産と不思議な力を目当てに集まった者達なのだと、再確認させられる。

「神木よりも朔羅の心配をしろよ!風邪引いたらどうするんだよ!」

神木が心配で目が虚ろになっている朔羅を心配して、浦那がとりあえず体を温めなければと

お風呂の支度をさせるよう呼びかける。

しかし、それに答えるものは誰一人いなかった。

そのかわり、朔羅という名を聞いて反応する数人の大人達。

「朔羅……。そうだ、朔羅に直させればいい。」

急に言葉を発した自分の父親を見て、浦那は険しい視線を送る。

「何言ってるんだ?」

薄々、父親の言いたい事に気づいている浦那だったが、

そこまで非情な奴だと思いたくない彼は父親にもう一度問う。

朔羅という人間よりも、大切にしなければならないと言われている木の方を先に考えてほしくなかったのだ。

「浦那、あの神木は先祖から代々伝わる大切な木なの。その木の枝が折れたなんて、その

ままにしておくときっと私達一族に災いが降りかかるに決まっているわ。」

父親の代わりにそう答える母。

表情に申し訳なさは残っているものの、それが彼女の本心だとは浦那には思えなかった。

「朔羅、お前が本家に代々伝わる再生の力で、あの木を直しておくれ。」

朔羅を見つめて、静かに言う父親に浦那はもう何も言えなかった。

そういう奴らなのだと、そう思う事しか彼にはできなかった。

浦那がそんな事を思っている時、朔羅は自分に付きつけられた難題に戸惑う。

期待で目を光らせる周りの人間に、自分が出来る事などただ真実を述べる事だけ。

しかし、その後の結果が恐くて、朔羅はなかなか言い出せないでいた。

たった一人の肉親を失ったショックから立ち直れないでいる彼女にとって、

こんな非情な親戚ですら傍にいてくれる救いであったのだ。

しかしそれも真実を告げれば消え去ってしまう。

傍にいてくれた浦那でさえいなくなってしまうのだと、

朔羅はそう考えては真実を述べようと思う口を開けないでいた。

「朔羅?さぁ、早く。神木の枝を……。」

「……きない。」

「え?」

「……出来ない、わ。」

震える声で、朔羅はついに口を開いた。

その言葉に驚く親戚の者達。

しかし、まだ彼女に力がないだと考えるものは誰一人いなかった。

「何を言ってるんだ。朔羅、お前もあの木が大切だろう?さぁ、その力で……。」

「無理言わないで!!勝手な想像で言わないでよ!!私には力なんてないの!!」

朔羅は周囲からの視線に耐え切れず叫び、そして耳を塞ぎながらしゃがみこんでしまった。

周りの者達は真実を知り、戸惑いを隠せない。

今まで信じていたものが、音をたててガラガラと崩れていったような感覚に襲われていた。

ただ一人、浦那を除いた全ての人が冷静さを失っていた。

「ならば、今まで信じていた力は、一体なんだったと言うのだ?」

浦那の、叔父にあたる者が力なくそう呟く。

周りが静かなため、耳を塞いでいてもその言葉は聞こえて来たのだろう。

朔羅はしゃがみこんで、俯いたまま言葉を紡いだ。

「そんな力……誰ももっていやしなかったの。ただ、周りが勝手に信じ込んでいただけなんだから。」

静まりかえる屋敷の中に、雨の音だけが響き渡る。

消え入りそうなその音すら響く、その静かさは計り知れない。

重い空気が漂い、誰も発する言葉を見つけられないでいた。

そんな中朔羅を包む周りの者が、しだいにポツリポツリと言葉をつむぐ。

その内容は、朔羅が耳にするには酷な事で。

それでも彼女は、耳に入ってくる音をさえぎる事が出来ないでいた。

「今まで本家の人は黙っていたと言うの?」

「力がないだなんて、誰も言わなかったじゃないか。」

「何のために私達はここへ来たんだ。」

「どうするの?誰がこの子の面倒を見るの?」

「うちにはそんな余裕は……。」


非情な大人達に、浦那は何か言おうと言葉を探す。

けれども、朔羅を救えるような言葉は出てこなくて、浦那は何も出来ない自分に歯がゆさを覚えていた。

そんな浦那の思いなど知らない朔羅は、耳を塞いでいても聞こえてくる言葉を一つ一つ聴いて、一つの考えを出した。

誰も自分を必要としない。浦那の言う、自分の傍にいたいと思う人もいない。

面倒を見る目的がもう財産しかないというのなら、そんなものくれてやれ。

そう決心した朔羅は、耳を塞ぐ事をやめると勢いよく立ちあがり、周りの者達はそれに驚いて会話を止める。

朔羅は決心を固めた目で、しっかりと話し出した。

「この家の財産が欲しいなら、くれてやるわ。母の遺品も、父の物も全て持って行けばい

い。ただしこの家だけは渡さない。他の者は皆出て行って。」

「でも、あなた一人じゃ……」

「大丈夫よ。一人だって生きていけるから。」

浦那の母親の意見をさえぎって、朔羅はきっぱりと言い放つ。

しかしその表情は何とも言いがたく悲しそうで、彼女が傷ついている事などすぐにわかる。

それに気づいたのは、浦那一人しかいなかったのだけれど。







数時間もした頃になると雨も止み、屋敷から人影も消えた。

屋敷に集まってきた親戚の者達は皆帰っていった。

朔羅に何も言わず、口をつぐんで逃げるように去っていった。

中にはきっちり親戚中で分けた財産と朔羅の母親、父親の遺品を持って行った者すらいる様だ。

木璃家は不思議の力で繋がっていた、そう行っても過言ではないだろう。



そんな人間など気にすることもなく、朔羅は神木の前に来ていた。

折れた枝の先端が、焦げて黒く染まっている。

しかしその部分を除けば、今までどおりの桜だ。

自分は何を気にしていたのだろうと、一人薄い笑みを漏らして。

屋敷から持ってきた紙にライターで火をつけ、その木の根元にいくつも置いていく。

「大丈夫だよ。もう、寂しい思いなんてしなくていいから。私も、あなたも。」

儚げな笑いを見せて、朔羅は神木に呟いた。

浦那の母親に言った言葉、あれは真実ではない。

朔羅に生きる考えなどなかったのだ。この神木と共に、両親に会いにいくつもりだったのだ。



朔羅は神木との別れを済ませると自分の屋敷に戻り、

母親とよく話をしたリビングに座り込んで、近くにある家具に火をつけた。

すると、たちまち紅蓮の炎が周りを包んでいく。

これでいい、消えてしまえばいい。何もかも、燃え尽きてしまえばいい。

全て必要のないものなのだから。ここでの思い出も、私も。春しか想ってもらえない神木も。

朔羅は炎の中でそんな事を考えていた。いろんな思考が頭の中を巡る。

母親が他界してからと言うもの、何もいいことはなかった。

でも、何故か彼女を虚しさが襲う。それもそうだ、彼女は死ぬにはまだ若すぎるのだから。

本当に、これで良かったのだろうか?そんな思いが朔羅に生まれたそのときだった。

「朔羅!!何してるんだ!!」







涙が溢れたのはその虚しさなのか、聞こえた声への嬉しさなのか。







「どうして私が中にいるってわかったの?」

燃えていく屋敷を眺めながら、朔羅は一言呟く。

「あんなに自分と重ねていた桜に火がつけられていたから、もしかしたらって。」

朔羅を炎の中から助け出した人物、浦那も屋敷に視線を向けたままそう答えた。

「どうして、私を助けようって思ったの?」

「朔羅は、俺の希望だから。」

浦那のその一言を聞いて、朔羅は視線を炎に包まれる屋敷から浦那の横顔へと移す。

驚きが隠せない彼女の隣で、浦那は優しい笑みを浮かべながら、朔羅のもっと驚く言葉を出した。

「朔羅。俺、親に一人暮しするからって言って来たんだ。貯金もだいぶあるから、朔羅が皆に

配った財産の一部と合わせてかなりの額になると思う。それから俺も職を見つけるからさ。」

そこまで言うと、今度は朔羅の方に体を向けて、浦那は更に一言付け加えた。

「一緒に暮らさないか?」

一呼吸置いて、朔羅はようやく言葉の意味を理解する。

あまりにも突然過ぎる言葉に、朔羅は動揺を隠せず、思わず顔を俯かせてしまった。

「でも、私にあの力は使えないのよ?」

「そんなこととっくの昔にわかってるさ。」

「私に、希望なんてもうないんだから。」

「俺が朔羅に抱いている希望は、他の奴らとは違うよ。」

そこまで言って、朔羅はやっと抵抗の言葉を止めた。顔を上げて、浦那と向かい合う。

「俺の希望は、朔羅の笑顔を見る事。だからずっと消えない希望なんだ。」

浦那がそこまで言っても、朔羅はまだ答えを出せなかった。自分と重ねていた桜は燃えてしまった。

それなら自分も、もう戻る事は出来ないのだとそんなことを考えて、そう簡単に答えは出せなかった。

「無理だよ。神木は燃えてしまった。私はあの桜と同じだから、もう戻る事なんて出来ない。

希望が生まれることはないんだから。」

また俯いてしまった朔羅の手を取って、浦那は駆け出す。

屋敷とは逆方向のその道は、いつも朔羅が見なれている道だった。





「見てみろよ。」

そう言った浦那の視線には、大きな桜の木が立派にたたずんでいる。

その木は紛れもなく木璃家が崇めていた神木で、

朔羅は自分が燃やしたはずなのにと理解ができないでいた。

「雨に打たれて湿った木に、そんなに簡単に火がつくかよ。残っていた火は俺が消した。」

神木を見上げながら立ち尽くす朔羅。

そんな朔羅の手を更に引き、浦那は桜の木の一部に近寄っていった。

枝の影になっていて、本当に気づきそうもないところにあったものを見せられて、

朔羅はまたその大きな目を更に見開いた。

「蕾……。」

学校に行く事も止められて、カレンダーすらろくに見なかった朔羅は、春がすぐそこにまで迫っている事に今気づいた。

「もう春だな。」

「……うん。」

「朔羅の心にはいつ春が来るのか、俺はそれが楽しみなんだ。」

春が来れば桜は咲く、ならば同じ名を持つ朔羅もきっと。

きっと、心の春が来れば笑うことが出きるはずなのだと、浦那はそう信じていた。

「桜は咲くのね。何があっても。この季節が来れば、また花を咲かせる。人々に笑顔を与

える為に。繰り返されるのね、この花の運命は……。」



桜、咲く。

いつまでも永遠に。

たとえ何があろうとも、春が来れば花咲かす。

満開に、薄紅色の化粧をして。

人に笑顔を与える為に。



「できれば、私もそのように……。」

近いうちに満開になる桜の木を思い浮かべて、彼女の心にも小さな希望が生まれた。



















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